八起会との付き合い
八起会を主宰してきた野口誠一さんがなくなって1年になる。
同会は会社を倒産させた経営者が立ち直りのために互いに励まし、協力できることがあればやろうという会である。
野口さんは、自分も会社を倒産させ一人で苦難を味わったことから仲間がいたほうがどんなに心強いだろうと思いこの会をつくったという。
会社経営者は、会社をつぶすということで社員をはじめ取引先や債権者に迷惑をかけることになるがそれがどんなに当人の苦痛、心の負担になるかは計り知れず中には命を絶つ者も居る。そうした人が八起会の存在を知り尋ねてきて救われたことは枚挙に暇が無い。
野口さんはそうした事例からどうして会社が倒産するのかその原因を突き止めどうしたら倒産しないですむかを考えてそれを本などにまとめていた。
また、倒産した経営者が自ら自分の倒産の原因を探り、それを肉声で発表するということもやっていた。自ら語る倒産への道のりは各人固有のものであるがそれぞれ人の心に巣くうものが原因であるだけに説得力があり身につまされる。
私は、若い頃からのお付き合いであるがたいしたことはできず、例会にもほとんど参加できずにいたが、野口さんがなくなってみると会の存在は大きかったと思った。
八起会もなくなったと思っていたが、関わった若い人たちが中心となって古くからの会員も交えて再び活動をはじめっていると知った。幸い野口さんや元経営者が話すビデオも残っておりこれらを教材にして例会を運営している。
経営者が会社のために金融機関からの借入の連帯保証をすることが行われこれが再起の妨げとなっていることは知られており、これについては経営者保証ガイドラインなどができ改善はなされつつあるようであるが、まだまだ経営者が苦しむ場面はあるのかもしれない。
私もその集まりに参加し,多少の協力をしようと思っている。
平成29年4月25日
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